１月２４日(火)、研修講座「特別支援教育【４回連続講座】�C」を実施しました。第４回の講座では、それぞれが持ち寄った個別の指導計画をもとに２学期に行った指導・支援や手立て、評価等についてグループ交流を行い、飯田先生より改めて個別の指導計画を作成するメリット、評価基準の作成、引き継ぎについてご指導いただきました。
　グループ交流では、個別の指導計画をもとに２学期に行った指導の手立てと評価について意見を出し合いました。「個別の指導計画をもとに振り返りができた」「子どもの実態をその都度捉えて、個別の指導計画を見直してきた」など２学期の取組を振り返ることができました。
　飯田先生からは、個別の指導計画について「スモールステップを設定することで子どもの成長が可視化され、ほめる機会が増える」「指導・支援の内容についてフィードバックされ改善につながりやすい」といったメリットがあるという話がありました。改めて個別の指導計画を作成すること、振り返ることの大切さを学ぶことができました。また、評価基準の作成するためのフォーマット（一定の形式）についてもご指導いただき、作成する際には、三つの要素を組み合わせながら作るとよいことが分かりました。
　最後に本講座を含め４回にわたり受講いただきました特別支援教育コーディネーターの先生方にお願いです。本講座で学んだことを各校で還流いただきますようよろしくお願いします。

　１１月１０日（木）、三重県立こころの医療センター　ユース・メンタルサポートセンターＭＩＥの生駒加奈先生と前川千秋先生をお迎えし、研修講座「生徒指導�C」を実施しました。講義では、若者のメンタルヘルスの特徴、こころの不調と病気、ＳＯＳの受け止め方や家族への関わり方等についてご指導いただきました。
　初めに、若者のメンタルヘルスについて、「こころもからだも不安的になりやすく、複雑な葛藤を言語化しにくいといった特徴がある」といった話から、こころの病気は誰でもなる可能性があるということを改めて認識する必要があると感じました。
　こころの不調や病気に関わっては、児童・生徒が悩みや不安を感じたときの自分のサイン（急に涙が出てきたり、気分が落ち込んでやる気がなくなったり、眠れなかったりするなど）を知り、その時の対処法を考えておくことが大切であることが分かりました。
　また、教師自身が、ＳＯＳを受け止められるように日頃から児童・生徒との関係性を築き、相談しやすい環境を整えることや日頃から出すサインを見逃さないこと、表に出ている状態だけで判断するのではなく、その背景や感情について関心を持ち、受け止めることが大切であることを学びました。本講座で学んだことを各校・園で還流いただきますようよろしくお願いします。

　１０月１３日（木）、スクールカウンセラーの木村敦裕先生をお迎えし、研修講座「生徒指導�B」を実施しました。講義では、スクールカウンセラーの視点からＱ−Ｕの見方や活用の仕方について、サンプルデータをもとにご指導いただきました。
　初めに、Ｑ−Ｕは、あくまでもツールであり、結果を読み解き、児童生徒とのコミュニケーションや学級経営に活かしていくことが大切であるという話があった後、具体的にＱ−Ｕを活用していくうえで大切にしたいこととして以下の４点について学びました。
　１点目は、教師自身がＱ−Ｕの質問項目を読み、質問の内容（意図）を理解する。２点目は、質問項目の内容と児童生徒一人ひとりの回答を照らし合わせながら見る。３点目は,児童生徒の回答からその子にとって何が承認で何が侵害なのかを読み取る。４点目は、児童生徒の回答が普段の様子と一致しているかどうかを見る。という事が大切であることを学びました。
　大切にしたいことの４点目に関わって、普段の様子と回答が一致していない場合は、なぜ一致していないのかを考える必要があることを教えていただきました。理由として考えられることは、本人が質問項目に対して偽って回答している場合、質問内容が理解できずに回答している場合、そもそも回答する元気がない場合などがあることがわかりました。
　講義の後半には、サンプルデータをもとにＱ−Ｕの見方についてご指導いただきながら、必要となる対応や支援について考えることができました。本講座で学んだことを各校で還流いただきますよう宜しくお願いします。

　９月２日（金）、三重県教育委員会事務局　研修推進課テーマ研修班　指導主事の林　敬泰先生と伊川　昌弘先生をお迎えし、研修講座「教員ICT活用指導力向上講習会」を実施しました。
　初めに、伊賀市教育委員会指導主事の百地より昨年度のICTを取り入れた授業実践についての紹介を交えながら、今年度は、伊賀市のベーシックモデルを基に「より効果的な活用方法を追求していくこと」「タブレットPC導入を契機とした授業改革」「タブレットPCによる家庭学習」を活用計画として進めていきたいという話がありました。
　その後、三重県教育委員会指導主事の林先生からご講義いただきました。「情報モラル」は日常のモラルと情報技術の特性（インターネットの特性、心身への影響など）についての理解であり、児童生徒が主体的に判断し、行動できる力と態度を養っていく必要があるといった話から改めて情報モラル教育の大切さについて確認しました。
　講義の後半には、府中小学校の渡邉先生と霊峰中学校の小塩先生からロイロノートを活用した授業実践の紹介があり、中学校区ごとでグループになって日頃の授業実践について交流を行いました。ロイロノートの共有機能やシンキングツールの活用についてなど授業での効果的な活用について意見交換を行うことができました。本講座で学んだことや交流したことを各校・園で還流していただくとともに2学期からの実践に活かしていただきたいと思います。

　８月２６日（金）、桃山学院教育大学の松久眞実先生をお迎えし、研修講座「特別支援教育」を実施しました。
　講座では、先生ご自身の経験や具体的な実践事例を交えながら、「通常学級における集団指導」と「崩れた学級からの立て直し」についてご指導いただきました。
　通常学級における集団指導のポイントとして、�@興奮させないために刺激を減らす。�A中間層の子どもたちを認めて、味方にする。�B授業中、荒れた子どもたちが取り組める課題を増やす。�C感情的にならず挑発に乗らない。の４点が大切であることを学びました。
　また、「崩れた学級からの立て直し」には、上記のポイントに立ち戻って静寂の時間を増やすこと、叱る基準を明確にすること、マイナスな言葉をプラスの言葉に変える取り組みなど行っていく必要があることを改めて確認することができました。
　崩れた学級を立て直すために２学期からできる取組の一つとしてスモールステップで全員ができるようなめあてを設定し、できたことをその都度誉めることで、クラスを心地良い雰囲気にさせていく方法を教えていただきました。本講座で学んだことを各校・園で還流していただくとともに2学期からの実践に活かしていただきたいと思います。

　８月２３日（火）、筑波大学附属小学校の森本隆史先生をお迎えし、「教え込みの算数授業からの脱却」と題して、ご講義いただきました。
　初めに、教師が子どもから「考え」「表現」「やる気」「本気さ」「わからなさ」「関わり合い」「やさしさ」「笑顔」を引き出すことが大切であり、教え込んでいけばいくほど引き出すことができないという話がありました。この中で、子どもから「わからなさ」を引き出すために教師自身が、子どもの困り感に応えるのではなく、子どもの考えや気持ちを教師の言葉がけでつないでいくことで「わからない」と言える安心感を作っていくことが重要であることを学びました。具体的には、「わかった？」「できた？」と投げかけるのではなく、「難しかった？」「今のどうだった？」「先生もよくわからなかったなあ。」と投げかけることで安心感を生んでいくことがわかりました。
　後半には、子どもが「楽しい」「できるようになりたい」といった気持ちにさせるため、教科書通りから脱却することの大切さについて話がありました。具体的には、「�@教科書をしっかり見る」「�A子どもの見え方・文脈について考える」「�B授業技術を１つでも増やす」の3点が大切であり、中でも�Aの「子どもはどう見えているかな？」「考えたいと思うかな？」「もっとやりたいと思うかな？」など子どもと同じ目線に立って教師自身も教材研究を楽しむことが大切であることを学びました。本講座で学んだことを各校・園で還流していただくとともに2学期からの実践に活かしていただきたいと思います。

　８月１８日（木）、伊賀市外国人児童生徒日本語指導コーディネーターの船見和秀先生をお迎えし、研修講座「外国人児童生徒教育�A」を実施しました。
　初めに、やさしい日本語の基本である「はさみの法則」について、「は：はっきり言う」「さ：最後まで言う」「み：短く言う」の３点が大切であることを学びました。その後、日常会話や学校での授業において、普段何気なく使っている日本語の表現や言葉について着目し、いかにしてやさしい日本語に置き換えることができるかについて考えました。船見先生から、どこで文を区切るかが大切であり、動詞が出てきたら必ず区切るとよいことを教えていただきました。また、児童・生徒が言葉や文のイメージを持つことが重要であり、視覚的に写真や絵などを使って指導することの大切さを学びました。
　後半は、グループに分かれて、三重県立高等学校学力検査の問題文をやさしい日本語に変換し、日本語指導の観点から押さえるべき事柄について考えました。
　各グループの話し合いでは、問題文に出てくる言葉や表現についてやさしい日本語に置き換えたらどのような言葉が適切かについて意見交換しながら考えました。全体交流では、日本語指導のポイントとして、なるべく短い文にすることや問われていることを明確にすること、わかりやすい言葉に置き換えること、図に示すことなどが大切であることを共有しました。
　最後にまとめとして、船見先生より教師または支援者は、適切なスキャフォールディング（はしごがけ）を行う必要があること、児童・生徒に達成感を持たせることが大切であることを話していただき、改めて日々の授業について振り返る機会となりました。

　8月5日（金）、講師に度会町立度会小学校の橋川　啓先生をお迎えし、研修講座「小学校外国語科・外国語活動�A」を実施しました。講義では、小学校段階においてたくさん読むことで音素認識をしっかり身に付けさせることが大切であることや、良質なインプット（正しい英文や会話文など）をたくさん与えることで語感を養うことにもつながることを学びました。また、アウトプットを行わせることで、自分の表現と目標言語とのギャップに気づき、文法の意識化につなげられることを教えていただきました。文法について小学校段階では、感覚的に身につけることが大切で、そうすることによってそれが中学校になると文法知識の入りやすさにつながることも分かりました。

　8月5日（金）、講師に大阪成蹊大学教授 米田 薫先生をお迎えして、研修講座「生徒指導�A」を実施しました。
　研修の初めには、教育相談やカウンセリングでよく相談がある事例についての話があり、悩んでいたり、困っていたりする児童生徒に対する個への支援のポイントについて教えていただきました。まずは、しんどさにつきあうこと、そして、しんどさ以外の例外を見つけ出すことで新たな考えや気持ちを発見することができ、具体的な行動について選択を促すことができること、また、教師も気持ちを語り、児童生徒への思いを伝えることが大切であることを学びました。
　次に構成的グループエンカウンターの基本的な展開方法や実践のポイント等について、ペアでエクササイズを行いながら学びました。お互いのことを知ることを目的としたエクササイズで、勝った人が負けた人に質問をするといった形式で行った後、「話をしてみてどんな気持ちになったか。その理由は何か。」について伝え合いを行いました。多くの人と話をすることが楽しいといった体験とその中から得た気持ちや気づきを分かち合うこと（シェアリング）の大切さについて学ぶことができました。
　講義の後半には、ソーシャルスキル教育のプログラムや指導のポイントについて話がありました。動画を見て、表情やジェスチャー、置かれている状況（その場の雰囲気）からその場にいる人の気持ちを読み取り、どう行動や発信をすべきかについて考えるプログラムを紹介していただきながら、指導のポイントについてよいモデルを示すことや練習し、誉めながら修正することの大切さについて学ぶことができました。各校・園で還流いただき、２学期からの実践につなげていただければと思います。

　8月4日(木)、講師に名張市立名張小学校の森永侑樹先生をお迎えし、研修講座「俳句研修」を実施しました。初めに、子どもたちが俳句の宿題を忘れてきたらどのように指導していくか、基本的な手順や作り方のポイント、すぐにできる俳句の作り方などについて聞きました。俳句の作り方のポイントとして、「動詞を決めること」「中の七から考えること」「５Ｗ１Ｈを入れること」などのポイントを教えていただきました。また、すぐにできる俳句の作り方として「楽しかったこと」「何かを見つけて感じたこと」をもとに俳句を作り、「楽しかった」や「見つけた」という言葉を季語に変えることで俳句をすぐに完成させられることを学びました。いかにして子どもたちに短い時間で俳句を完成させるかが、苦手意識を生まないようにするために重要であることを改めて感じることができました。
　次に、参加いただいたみなさんといっしょに、「句会」を行いました。事前に、一人一句「夏の句」を考えてきていただき、句会の進め方や進行のシナリオをもとに、「句会」を楽しみました。一人ひとりが考えた「夏の句」から、いいなと思った五句を選び、選んだ句についての感想を交流しました。句から浮かんできた情景や共感できたところ、すてきだと思ったところなど、それぞれの句に対して、いろいろな視点から感想を出し合いました。
　昨年度も受講した先生は、「句会」を楽しんで行うことができました。また、初めて「句会」を体験された方にとっては、「楽しんでできた」「このやり方なら自分もできそう」「子どもたちといっしょにやってみたいと思う」と、充実した時間を過ごし、2学期に向けての具体的な実践について学ぶことができました。

　8月2日(火)に、講師として�繻ｴ成壽先生をお招きし、「人権・同和教育３回連続講座�A」を実施しました。今回は、三重県教育委員会事務局より池山浩隆先生にも助言者として参加いただきました。
　講座の前半では、受講者一人ひとりが1学期に進めてきた「なかまづくり」の取り組みや、個々の子どもに対しての働きかけについてまとめたレポ−トをもとにグループごとに交流をし、質問や意見を出し合いました。グループごとに交流では、視点児についてのことや取り組みについてのことについて、熱心に質問をし合う姿がありました。
　講義の後半の全体会では、まず池山先生と師井先生から各グループへのフィードバックがあり、その後、�繻ｴ先生から全体に対して、「教育的に不利な環境のもとにある子のくらしが見えているか」「なかまづくりのとりくみが、話し合いをしたり、出会い学習で話を聞いたりするだけで終わっていないか」「レポートの書き方について読み手を意識した書きぶりとなっているか」などについて問いかけていただきました。その後、受講者2１人全員のレポートについて、一人ひとりにご助言をいただきました。
　ご助言いただいた中で、くり返しおっしゃっていたのは、「なぜその子が、教育的不利な環境にいるのか」という部分がレポートからは見えにくいということでした。教師から見て、学校生活で見える部分だけでとらえるのではなく、その子の家庭環境や家族との関係、生育歴や経済状況などについてもとらえることが大切であるということを学びました。また、出会い学習のねらい、視点児につけたい力は何なのかを明確にすることも大切であることを教えていただきました。
　各校・園で、管理職の先生や先輩の先生に見てもらい提出した今回のレポートについて、�繻ｴ先生からご助言いただいたことを各校・園で伝え、今後の取り組みに生かしていくとともに、教職員みんなで共有する時間を取っていただければと思います。

　８月１日（月）に、研修講座「特別支援教育【４回連続講座】�B」を実施しました。第３回の研修講座では、まず初めに各校・園で作成した個別の指導計画・教育支援計画を持ちより、グループに分かれて、担任する児童・生徒の学習や生活面での様子を共有し、児童・生徒の長所、考えられる手立てや支援の方法等について話し合いました。その後の全体交流では、各グループから「自校の児童・生徒の様子と重ねながら想像し、手立てや支援について考えることができた」「個別の指導計画や教育支援計画の書き方について具体的で参考になった」などの意見が出されました。飯田先生からは、「指導事例は実践の中にあること」、「キーワードは教科学習。教科の良さが伝わるような指導ができるとよい」といった講評をいただきました。
　後半には、自立活動について、個別の指導計画を作成するにあたり、実態把握から具体的な指導内容を設定するまでの流れや個別の指導計画の例示等を提示いただきながら、具体的な指導内容をどのように絞っていくか視点を定め、抽出した課題がどのように関連しあっているかを整理し、中心的な課題を見い出すことが大切であることを学びました。また、発達性ディスレクシア（発達性読み書き障害）についての症状や定義について教えていただき、各クラスに２〜３人ほどはいるとされており、早期発見・早期取り組みと特性に合わせた指導が必要であることを学びました。
　研修会の最後には、三重大学の松浦直己先生が監修し、三重県立学校かがやき特別支援学校あすなろ分校が編集した書籍について紹介をいただきました。

　７月２６日（火）に三重大学伊賀サテライト　産学官連携アドバイザーの加藤 進先生をお招きし、研修講座「情報教育」を実施しました。１人１台端末を使用しプログラミングソフト「scratch３」を使って、正多角形の作図をおこなうためのプログラミングとさらに応用して様々な図形を作図するためのプログラミングの組み方や授業における指導のポイントなどについて学びました。
　実際に正多角形の性質を使ってプログラミングを組むことでプログラミング的思考のみならず、数学的な考え方も養うことできることが分かりました。２学期から、子どもたちといっしょに楽しみながらプログラミングの学習を進めていかれることを期待しています。

　７月７日（木）に、研修講座「特別支援教育【４回連続講座】�A」を実施しました。講師として、三重大学教育学部　附属教職支援センター　附属学校支援室の特任教授飯田先生をお迎えし、「個別の指導計画」と「個別の教育支援計画」を作成するにあたり、子どもを捉える視点、目標や手立ての考え方、指導と評価の一体化等についてご指導いただきました。
　「個別の指導計画」作成にあたっては、本人や保護者と十分にコミュニケーションをとった上で、チェックリストやアセスメントも活用しながら具体的な手立てや合理的配慮を入れることが大切であることを学びました。また、設定した目標をもとに指導したことが評価に結びついていることも大切であることを教えていただきました。
　講義の後半は、支援が必要と考えられる児童の学校や家庭での生活の様子を記録した動画を視聴した後、グループに分かれて、子どもの理解を深めるための話し合いを行いました。話し合いでは、各校で在籍している児童・生徒を思い浮かべながら、動画で登場した児童の特性や考えられる手立て、保護者に対する支援などについて活発な意見交流が行われました。
　最後に飯田先生から「ほめるところを見逃さないこと」「クラスにおいて互いの理解を深めること」の大切さについて話をしていただきました。本講座で学んだことを各校で還流していただきますようお願いいたします。

　６月２８日（火）、三重県教育委員会事務局研修企画・支援課　企画・支援班の研修主事、樋口健さんと中田慎太朗さんをお迎えし、「授業研究の効果的な推進に向けて」と題して、「研究テーマの共通理解について」「サブテーマ設定について」「研究テーマを具体化していくためのいくつかの視点」等についてご講義いただきました。
　まず、研究テーマについて全教職員が同じイメージを持って取り組んでいくことが大切であることや研究テーマをより具体化するためのサブテーマ設定が重要であること、研究テーマを具体化していくために「指導案に反映させる」「研究授業を参観する視点として活用する」「事後検討会の論点として活用する」ことが大切であることを学びました。
　その後、各校・園で作成している研修の年間計画をもとに具体的に考えている手立てが年間を通してつながりのあるものとなっていることや年間計画の途中に取り組みの振り返りをおこなうことの大切さについて教えていただきました。
　講座の後半は、小グループに分かれて、「授業研究について『楽しい』『有意義だ』『また、参加してみたい』となりにくいのはなぜか」ということをテーマに演習を行いました。まず、原因を個々で考えてからグループで共有し、解決するための手立てを考えました。各グループからは、原因として「発言しやすい雰囲気となっていないのでは」や「先生の実態に合ったものとなっていないのでは」、「目的や効果が見えにくいからではないか」などが出され、解決するための手立てとして、話しやすい雰囲気作りや小グループでの話し合いなど場の設定や具体的に視点を示すことで目的を明確にすることなどが必要であることが出されました。今回の講義やグループ演習から学んだことを取り入れながら、各校・園での授業研究や研修を進めていっていただければと思います。

　６月２３日(木)に研修講座「生徒指導�@」を実施しました。講師にナラティブコミュニケーション教育研究所所長の佐藤敬子先生をお迎えし、「コーチングのスキルと活用〜不登校解決のためのリソースを探す〜」と題して、不登校の捉え方、コーチングのプロセスやスキル、GRROWモデルについて学びました。
　不登校の捉え方については、学校に来ることができない原因を探すのではなく、「なぜ、学校に行くことができていたのか」というプラスの要因を考えることで解決の糸口を探すことが大切であることを教えていただきました。
　コーチングのプロセスについては、まず、観察し、その子にしかない物語の材料を探すことから始め、「2往復のコミュニケーション」、「気持ちを聴く」、「ほめる」・「存在を認める」、「問いかける」といった段階をおっていくことの重要性について、コーチングのスキルについては、関係性を構築していくために承認のスキルとして、ほめることは大切で存在をほめる（認める）ことはもっと大切であることを話していただきました。具体的には、「変化をほめる」、「行動や姿勢をほめる」、「存在をほめる」、「組織に貢献していると感じさせる」ための言葉がけなどが重要であることを教えていただきました。
　後半は、小グループになって、担任役、生徒指導担当役、観察役に分かれ、不登校傾向の子どもがクラスにいるという想定で生徒指導担当が担任に質問をして、解決の糸口を探すといった演習を行いました。最後にチームで目標を設定し、現状を把握し、目標に向かうための資源を考え、いつから誰が何からおこなっていくかを具体的に考え、行動に移していくといったGRROWモデルについて学びました。本講座で学んだことを各校・園で還流していただきますようよろしくお願いします。

　６月２１日(火)、講師に伊賀市教育アドバイザーの木村清俊先生をお迎えし、「授業づくり」の研修講座を実施しました。新規採用者の方を中心に29名の教職員が受講し、授業づくりの基礎・基本や教師の心がまえ等について教えていただきました。
　講座の初めには、具体的に国語科や算数科などの授業の場面を取り上げて、子どもたちの言語活動を豊かにしていくために授業中に言語化させていくことや発言したことを板書に残すことの大切さなどについて学びました。
　講義の途中には、実物を見て、触って、学習することの大切さやどういう順番でどこから見せるかの大切さ等について、実際に持ってきていただいた教材を使って、模擬授業を交えながら教えていただきました。
　講義の後半には、「教師自身が子どもたち一人ひとりをとらえ、授業でどんなことを考えるかを想定し、発問や授業計画を考えることができているか」や「教室での立ち位置、話す言葉、速さ、声の大きさは適切か」、「子どもたちが考えを持たない状態でペア学習をしていないか」等について問いかけていただき、受講した先生一人ひとりが振り返る時間となりました。

　５月２４日（火）に、研修講座「特別支援教育【４回連続講座】�@」を実施しました。講師として、三重大学教育学部　附属教職支援センター　附属学校支援室の特任教授飯田先生をお迎えし、「個別の指導計画」や「個別の教育支援計画」にかかわって、アセスメントを生かした目標の作り方や手立ての考え方等についてご指導いただきました。「個別の指導計画」や「個別の教育支援計画」を作成するにあたり、言語化することの重要性や本人、保護者、関係機関、関係する教職員と連携し、作り上げるものであることを学びました。また、講義の後半には、『発達障害のある子のサポートブック』榊原洋一・佐藤暁（著）という本の紹介をしていただきました。本講座で学んだことを各校で還流していただきますようお願いいたします。

　５月２０日（金）に、「人権・同和教育連続講座【３回連続講座�@」を実施しました。講師に�繻ｴ成壽先生をお招きし、「人権・同和教育を進めていく上で大事にしたいいくつかの視点」というテーマでご指導いただきました。
　講座の初めには、受講者から事前アンケートをもとにした自己紹介をおこない、今までに出会った子どもたちのことを思いながら出会いの中で学んだことや課題について語り、共有する時間となりました。
　その後、「子どもや保護者の現状（社会状況の投影）を読み解くこと」「教員によって異なる『なかまづくり』のイメージや手法をクリアすること」等について聴かせていただきました。「教育的に不利な環境のもとにある子どもが見えているか」や「何のために家庭訪問をおこなうのか」、「人権・同和教育が大事にしてきた『なかまづくり』とは」などについて話をしていただき、今までの自分をふり返りながら聴き、今後どんなことから取り組んでいけばいいのか、受講者一人ひとりが考えることができました。

当センター３階「会議室２」内に書籍コーナーを設置しました。
「学同部会書籍コーナー」「教育研究会コーナー」「教研センターコーナー」「研究紀要コーナー」「学習指導要領コーナー」「学調コーナー」があります。
新刊図書も多数揃えてありますのでぜひご活用ください。貸し出しも可能です。

４月１５日（金）、小学校外国語科・外国語活動�@の研修講座を実施しました。講師に皇學館大学文学部コミュニケーション学科　准教授の川村一代先生をお招きし、「スモールトークを活用した小中連携」と題して、ご指導いただきました。講義では、小中連携していくために、まずは顔を合わせて互いを知ること、研修会等で同じ時と場を共有すること、特に指導内容で連携していくことが重要であるという話をしていただきました。指導内容の連携という点では、身近な話題について自分の考えや気持ちを即興で伝え合う中で既習表現や対話を続けるための基本的な表現の定着を段階的に図っていくことの大切さを学びました。本講座で学んだことを各校で還流していただきますようお願いいたします。

　令和４（２０２２）年度が始まりました。
　今年度も、深い学びをめざす教職員の皆さんを支援してまいりたいと考えています。３０の研修講座を予定していますので、たくさんの方のご参加をお待ちしています。
　どうぞよろしくお願いします。